愛媛県の外郭団体で公益財団法人、愛媛県スポーツ振興事業団の男性職員が、業務の代金を個人の口座に振り込ませ１１万円余りを着服した他、パワハラを繰り返していたとして懲戒免職の処分を受けました。
懲戒免職の処分を受けたのは、愛媛県スポーツ振興事業団で県総合運動公園の管理や事務を担当していた係長級の４０代男性職員です。
この男性職員は、去年３月、県総合運動公園陸上競技場で行われたラグビー・プロリーグの試合で、ライン引きの業務を主催者から個人で請け負い、１１万円を自分の銀行口座に振り込ませ、横領したということです。
また、男性職員は部下の職員の首をつかみ絞めながら競技場まで連れて行き、「殺すぞ、お前」と暴言を吐いたり、バットで素振りをしながら「ケツバットをするからケツをだせ」と脅したりするなど、常習的に複数の部下へのパワハラが確認されたということです。
職場の聞き取りに対し、男性職員は「兼業許可を受けていたので個人でライン引き業務を請負っても良いと思った」と説明。一方、パワハラについては「記憶にない。やっていないとは言い切れない」などと話していたということですが、事業団は被害者の録音データなどを元にパワハラの事実を確認したということです。
愛媛県スポーツ振興事業団は「組織体制を改め職務規律の保持を図っていく」とコメントしています。
【確認されたパワハラ】
１ 職員Ａの首をつかみ絞めながら、事務室から陸上競技場に連れていき
「殺すぞ お前」と暴行・暴言
２ 呼びかけに気付かなかった職員Ｂの頭を後方から平手打ち
３ 「業者対応できていない」と言って職員Ａの左太ももをローキック
４ 年間３回、事務室内で野球バットの素振りをしながら職員Ａに
「ケツバットをするからケツを出せ」と脅迫
５ 複数の部下職員に対して常習的に「殴るぞ蹴るぞ」の暴言
※職員Ａは、これらが原因で「適応障害による体調不良」の診断
