オリックスの“負けない男”東晃平が記録更新のデビュー8連勝に意欲「初戦で勝てるようにしっかり調整したい」【オリ熱スタイル2024】

昨シーズンは後半に先発ローテーション入りを果たし、無傷の6勝でオリックスのリーグ3連覇に大きく貢献した東晃平。育成出身の東だが、支配下登録された一昨年も1勝0敗と、デビュー以来7連勝という球団新記録を達成。ここまで“負けない男”の称号を継続している。支配下3年目となる今シーズンは、背番号も「12」と一気に若くなり、開幕ローテの一角として期待が大きい。今年は「最低でも二桁勝利」を目標に掲げている東は6日に京セラドーム大阪で行なわれた中日とのオープン戦に先発し、3回を36球、被安打2、無失点という内容で順調な仕上がりを見せている。

今年はシンカーに磨きをかけており、この日も「カット、カットで外(の変化で)ファウルが取れたのでいけるな」とキャッチャーのサインに首を振り自らの判断で投げたという。

また「真っ直ぐ以外は操れてたのかなとは思います。あとチェンジアップですかね。ちょっと入れに行って抜けてるって感じだったんで、その後ピッチングで修正してしっかり投げてたんで。次の試合でちゃんと投げれたらなと思います」と球種全体の精度に関しても、投球をしながら修正する能力を身につけたようだ。ドジャースの山本由伸がそうだったように、試合中の修正能力が高いピッチャーがいるのはチームにとっても心強い。

昨年も「少し回の途中でフォームがばらついた部分はあったけど、修正できたので良かった」と試合中に修正したことを口にしていたが、優勝直前になっても「いつもやることは一緒なので、いつも通り1週間やって、いい感じできているのでそのまま試合に臨みたい。優勝が迫る中、プレッシャーは少しありますけど、チームが勝てるように。そういったピッチングができれば」と語っていたように、修正能力の高さだけではなく、つねに平常心を心がけているのも東の強みだ。

デビュー7連勝の記録についても「全然考えてなかったけど、そういったところに名前が載るのはすごくうれしい。知ってはいましたけど、試合になると試合に勝つということだけ考えている」と自然な流れで、記録到達に至ったことがわかる。

開幕も近くなり、東が何番手のピッチャーとしてローテ入りするのか楽しみにしたいところだが、今年のオリックスは山本、山崎福也と先発二枚が欠けたにもかかわらず、新外国人も含めて先発候補が溢れているだけに、東もローテ入りが安泰というわけではない。しかし東は開幕までの間に「初戦で勝てるようにしっかり調整したい」とローテ入りを見据えながら準備を続けていく。

文⚫︎THE DIGEST取材班(D'sStyle)
写真⚫︎野口航志(D'sStyle)

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