不採算の吾妻線区間 JR東日本が群馬県などに在り方協議を申し入れ 「このままでは存続可能ではない」

 JR東日本高崎支社は22日、利用者が減少し不採算路線となっている吾妻線の長野原草津口-大前間(13.3キロ)の今後の在り方を協議する場に参加するよう、群馬県と長野原町、嬬恋村に申し入れたと発表した。沿線人口のさらなる減少が見込まれ、現状のままでの存続は困難と判断した。JR東が不採算路線の協議を地元自治体に申し入れるのは久留里線(千葉県)に次いで2例目。

 記者会見した樋口達夫高崎支社長は「このままでは存続可能ではないという問題意識がある」とした上で「利用者の利便性が向上する交通体系の在り方を関係者とともに総合的な観点から検討したい」と述べた。被災した路線でバス転換や地元自治体が鉄道設備を保有する「上下分離」方式を導入した事例があるが「特定の交通モードが腹案にあるわけではない」と強調した。

 JR東は21日に山本一太知事と萩原睦男町長、熊川栄村長に文書で申し入れた。今後の協議日程は未定。他に参加を呼びかける団体はこれから検討する。

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