元ミス日本 伊藤千桃さんの葉山での暮らし 「お天気のいい日は布ものやかご類を虫干しします」

自然に恵まれた神奈川県葉山町で暮らす、伊藤千桃さん。質素で豊か。ありのままの、飾らない自然な暮らしを楽しんでいらっしゃいます。千桃さんの春支度や季節の味について、お話を伺いました。お天気のいい日は布ものやかご類を庭のテーブルに広げて、大忙しです。

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profile
伊藤千桃さん
いとう・ちもも●1950年ジャカルタ生まれ、1972年度ミス日本、元女優。結婚後、子育てのために葉山に移り住む。離婚後は「桃花源」の屋号でレストランを営み、旬の地野菜を使った料理で人気に。現在はデリバリーや民泊、オリジナルの野草茶の販売(https://chimomo.official.ec/)や、『いとよし』とのコラボでワークショップ(https://ito-yoshi.com/)を行う。
著書に『千桃流・暮らしの知恵』※現在は電子書籍版のみの扱い(主婦の友社)。

冬に溜めたホコリや湿気を払って、 滞りや淀みのない晴れやかな気分に

晴天が続きやすく、乾燥している春前を活用し、春を迎える準備を粛々と進めている伊藤さん。

「天気のいい日は、部屋の掃除しながら、天然素材のものを風にあてて虫食いやカビを予防します」

椅子のカバーにしていたバティックや箪笥に掛けていた布、座布団類など、庭のテーブルやラックに広げ、朝から大忙しです。

「箪笥に仕舞い込んであった服は、防虫剤や箪笥のにおいがついているので、衣替えをする前に、風を通しておきます」
湿気やすい卒業式や入学式で着る着物やワンピースなどのフォーマルウエアもまとめてケア。

乾燥した風を通すことで、湿気が飛ばせ、防虫にもなるといいます。

変色しやすい天然素材のかごは陰干しを

伊藤さんのお宅にはかごがいっぱい。どれもカビひとつなく、手入れが行き届いています。

「どれもケータリングに使ったり、小物やナフキン等を入れたりして一年中大活用しています。長く大切に使い続けられるように、ときおり日陰に広げて干しています」

手前の四角いかごは、インドネシアに行った際に購入したもの、持ち手の付いているかごは友人からの頂きもの。日焼けしないように風通しのよい、日陰に並べて陰干し。

春先に出番が多くなるトレンチコートやボーダーカットソーは、今のうちに箪笥から出し、風を通しておきます。

「海風が肌寒い日の犬の散歩や孫のお迎えの際、車から降りて買い物するときなど、さっとはおりたい時に重宝します。ボーダーのカットソーはジュンコシマダのもの。柄物はあまり持っていないのですが、春になったら着たくなりますね」

カバー類も干して気持ちも風を通しよく

クッション類やカバー類もほこりを払って虫干し。民族調の織物は、昔、インドネシアを訪れた際に、親族や現地の知り合いからのいただいた貴重なものとか。

「インドネシアの伝統的な織物です。地域によって織り方が違うそうで、大事に使わせていただいています。クッションカバーは、たまたま入ったお店でみつけたもの。クッションが好きなので 外出した際はいつも素敵なものがないか探しています」

布バッグ類も洗濯して天日干しに。全体的にホコリを吸っていたり、持ち手やポケットなどに汚れがたまっていたりするので洗ってスッキリ。

「クッションを天日干しするとふかふかに。椅子やクッションのカバーなどを干すと、家がキレイになった気がしますね。お日様の香りがするものに囲まれていると、なんとも気持ちいい」

撮影/砂原文


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