納所小 148年の歴史に幕 閉校式に200人 母校に別れ

峰達郎市長(右)に校旗を返納する井上萌夏さん(左)と益田宏校長=唐津市肥前町の納所小

 3月で閉校する唐津市肥前町の納所小で22日、閉校式が開かれた。全校児童や卒業生、地区住民ら200人以上が出席し、148年の歴史を刻んできた母校との別れを惜しんだ。

 式典では、全校児童で「ふるさと」を合唱したほか、「宇宙戦艦ヤマト」の合奏では、鍵盤ハーモニカやリコーダー、木琴などで心温まる音楽を奏でた。納所山笠保存会は伝統の「ガメ踊り」を披露し、地域色あふれる式典となった。

 益田宏校長と6年の井上萌夏もなさんが峰達郎市長に校旗を返納した。益田校長は「小規模校ならではの温かい雰囲気に包まれ、子どもたちは豊かな心と体を育んできた。新しい学校でも、ここで培った力に自信と誇りを持ち、『納所が好き』という気持ちを持ち続けて」とエールを送った。

 5年の井上龍星君は「人数は少なかったけど、もう一つの家族のような存在だった。納所小を離れるのは寂しいけど、親切な気持ちを持って6年生でも頑張りたい」と話した。

 唐津市の小学校は4月に再編され、肥前町の納所、田野、入野小は入野小に新校舎を置く「肥前小」に、厳木町の厳木、箞木(うつぼぎ)小は厳木中との併設で「厳木小」に統合する。ほか4校の閉校式は23日に行われる。(松岡蒼大)

元気な声で校歌を歌う児童

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