復興の願い歌声に 福島市で能登半島地震の復興祈念チャリティーコンサート 石川県の団体出演

「いのちの歌」を歌うコマツHAPPYMELODYのメンバーら

 能登半島地震の復興祈念チャリティーコンサートは23日、福島市の古関裕而記念館で開かれた。ふくしん夢の音楽堂(市音楽堂)で開催中の声楽アンサンブルコンテスト全国大会で金賞に輝いたコマツHAPPYMELODY(石川県小松市)が出演。古里復興の願いを歌声に込めた。

 古関裕而記念館の主催。例年、東日本大震災の復興を祈るコンサート行事だったが、今回は能登半島地震の被災地にエールを送る内容に切り替えた。

 コマツは2021(令和3)年からコンサートに参加しており、高見可奈団長(14)ら小、中学生18人が舞台に立った。交流している不来方高(岩手県矢巾町)、熊野小合唱クラブ(山口県下関市)と合同で命の尊さを歌った合唱曲「いのちの歌」を披露。情感あふれる美声を響かせ、地震の爪痕がいまだに残る北陸地方に思いをはせた。

 山形西高(山形市)も加わり、聴衆と一緒に「ふるさと」を歌い、締めくくった。

 コマツの地元では、地震で多くの建物が損壊。練習場所の確保に苦労しているという。高見団長は「石川県の状況を福島の皆さんに伝える機会を得た。他県の皆さんと心一つに故郷を思って歌えた」と、感謝の気持ちを示した。

 会場には募金箱が設置された。後日、被災地に送られる。

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