「ひっきりなしに携帯に着信が」水原一平氏、周囲が感じていた“異変”と「大谷以上」徹底した秘密主義

3月20日、韓国・ソウルでの対パドレス戦を見守る水原一平氏(左)と大谷翔平(写真・時事通信)

米球界を揺るがしている大谷翔平の元通訳・水原一平氏の違法賭博問題。MLBも「調査手続きを正式に開始した」と声明を発表し、さらに大きなスキャンダルへと発展していきそうだ。

水原氏はギャンブルによって多額の借金を抱え、大谷の口座から違法ブックメーカーへ送金されたのは、少なくとも450万ドル(約6億8000万円)。水原氏は2021年に胴元のボーヤー氏とカジノで知り合い、2022年の年末には負けによる借金が100万ドル(約1億5000万円)になり、その後、さらに膨らんでいったとされる。

そんな水原氏の“異変”を見ていた人物がいる。

「会食をしているとき、水原さんの携帯電話にひっきりなしに着信があるんですよ。『どうぞ、出てください』と言うと、『いや、これは出なくて大丈夫なんで』と苦笑いしていました。いま思えば、借金の催促か何かだったのかと……」

そう語るのは、あるNHK関係者だ。NHKはMLBの中継や、大谷翔平のドキュメンタリー番組を制作しており、この関係者によれば「水原さんにもたいへんお世話になった」間柄だという。

「大谷選手の取材に関しては、エンゼルスに権限があり、交渉が必要だったのですが、その仲介も水原さんがおこなってくれました。今回の件でお金の話が出てきていますが、水原さんから別途に謝礼を要求されたことは一度もありません。ただ、食事の誘いにはよく応じてくれました」(同前)

ギャンブルについてはどうか。

「じつはアメリカのコーディネーターから、水原さんがギャンブル好きだと聞いたことはあります。しかし、水原さんと話していてそんな話題が出たことはないし、あの実直な方がそんなことをするとは、想像できません」(同前)

また、現地でMLBの取材をしているスポーツ紙記者は水原氏を「徹底した秘密主義者」だという。

「突然、結婚を発表したように、大谷選手がプライベートに関して秘密主義だということは有名ですが、それ以上に秘密主義だったのが、水原さんなんです。

エンゼルスでは大谷以外の選手からも信頼され、大谷の移籍にともなって、水原さんがチームを離れることを悲しむ選手も多くいました。それなのに、水原さんのプライベートに関しては、知っている人が誰もいないんです。ある選手は『イッペイは趣味の話になると、途端に黙り込む。そこに関しては話したくないようだ』と話していました」

2012年から2017年まで、日本ハムで球団通訳をつとめた水原氏。当時、日本ハムに在籍していた選手はこう語る。

「一平ちゃんは、とにかく気配りが利く人。外国人選手がマナーの違いに戸惑っていれば、すぐに気づいて助けるし、子どもの面倒までみていた。別に高級品が好きでもなかった。それがアメリカに行って、まわりの選手は億万長者ばかり、自分も次第に高給取りになって……そこで金銭感覚がおかしくなったのかな。そうとしか思えないんですよ」

金は人を変えるのか――。

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