春の訪れ楽しむ音の調べ 下野・天平の丘で桜歌会 桜の気配に「また来ます」

天平の桜歌会で披露された琴の演奏

 【下野】国分寺の天平の丘公園で24日、「第3回天平の桜歌会(おうかえ)」が開かれ、多くの来場者が琴の演奏や野だてなど、さまざまな催しを通し春の訪れを楽しんだ。

 桜歌会は同実行委員会と市文化協会の主催。2019年の「大嘗宮(だいじょうきゅう)の儀」で同公園の淡墨(うすずみ)桜が詠まれた歌の碑が、同公園に建立されたのがきっかけで始まった。

 花見日和の好天の中、下野混声合唱団によるオープニングコンサートや野だて、森の中での作品展「森の美術館」などが行われた。訪れた人たちは琴の音色に耳を澄ませたり、家族で昼食を取ったりしていた。

 開会式に合わせて市立学校短歌俳句大会の入賞作品表彰式が行われた。短歌の最優秀作品に国分寺中2年斎藤陽菜(さいとうひな)さん(14)の「雨あがり香りを残し雲は過ぎ君のうしろに夕暮れの空」、俳句の最優秀作品に国分寺東小6年吉田奈那(よしだなな)さん(12)の「ひまわりにのぞかれかくす通知票」が選ばれた。かんぴょう好きで知られる講談師真打ちの神田菫花(かんだすみか)さん(48)の「輝け下野エール大使」委嘱式も行われた。

 小山市大行寺、主婦早乙女幸子(そうとめゆきこ)さん(83)は「今年はまだ桜が満開ではなく惜しい。また来ます」と話した。

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