歩数、健康イベントや受診でポイントゲット アプリで住民の健康増進、観光客に情報提供も 群馬・上野村

 群馬県上野村は、観光や防災などの情報を発信する公式アプリの運用と、ヘルスケアアプリを使って村民の健康づくりを促す「健康マイレージ事業」を始めた。デジタル技術を使って観光客も対象に各種の情報を提供しつつ、村民の健康増進を目指す。

 村公式アプリでは行政情報や村に関連するイベントを確認できるほか、災害時の避難所などについて通知を受けられる。村内の観光スポットを示したマップもあり、営業時間や定休日が分かるほか、経路を検索できる。今後、村内の飲食店や宿泊施設に協力してもらい、アプリを通してクーポンを配信する予定。

 同事業は、住民票が上野村にある人のみ対象。ヘルスケアアプリ「健康マイレージ」「健康マイレージプラス」を使えるようにすることで、歩数や健康イベントへの参加、村検診の受診状況によってポイントがたまり、景品と交換できる。

 さらにマイナンバーカード取得者向けのサイト「マイナポータル」とアプリを連携させると、検診結果を画面上で見られる。睡眠や血圧のデータを入力すると、人工知能(AI)が加齢による心身の衰弱「フレイル」のリスクを推定してアドバイスする機能も備わっている。

 ドコモビジネスソリューションズ群馬支店(高崎市)がアプリの運営や開発に協力した。

 黒沢八郎村長は「村民の利便性向上や健康増進につなげていく。公式アプリにより村内外のつながりを生むことも期待している」と話した。

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