フェンシングの見延和靖選手(福井県越前市出身)が発起人の「折れ剣再生プロジェクト」は、フェンシングの剣を再利用した越前打刃物の包丁を3月25日から、インターネットで10本限定で販売する。刃の片面に、電気が通っていた線の溝を筋跡として残したのが最大の特徴。職人の確かな技術で1本ずつ丁寧に仕上げた。
剣を包丁によみがえらせたのは、国内外の一流シェフから高い評価を受けている高村刃物製作所(越前市)。特殊な鋼材でつくられた剣の粘りやバネ性を生かし、薄くても折れにくく、手に取りやすい軽さを実現した。
包丁は長さ30センチ。刃渡り17センチ、幅3センチ、厚さ1ミリで、1本9万8千円(税別、国内送料込み)。日本スポーツSDGs協会のウェブサイトで25日午前10時から購入できる。
見延選手は「『折れ剣包丁』を通じてプロジェクトを世の中の皆さんに知ってもらい、古里越前市の伝統にも触れていただきたい」とコメントしている。
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プロジェクトは、持続可能な社会への貢献を目指す同協会が主宰し、フェンシングの折れた剣の再利用に取り組んでいる。過去にクラウドファンディングの返礼品に包丁を採用したことはあるが、製品として販売するのは初めて。