志賀原発津波4メートル遡上 敷地80カ所に段差、割れ

  ●北電発表

 北陸電力は25日、能登半島地震後、津波が志賀原発の敷地前面を遡上(そじょう)した高さが約4メートルだったと発表した。研究機関のデータや漂着物から解析した。波高計や海水を引き込む取水槽の水位上昇から、到達した津波は約3メートルとした。志賀原発の敷地は高さが約11メートルで、影響はなかったという。

 測量の結果、敷地地盤が平均4センチ沈下し、西南西方向に平均12センチ動いたと明らかにした。敷地内約80カ所で段差や割れを確認したが、盛り土など人工的に手を加えた部分の表層で発生しており、敷地内断層との関連はないと説明。「敷地内断層に活動の痕跡は認められない」とした。

 志賀原発は2号機が再稼働に向けた原子力規制委員会の審査を受けている。敷地内断層は論点の一つで、規制委は昨年3月、「活断層はない」とする北電側の評価を妥当とした。

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