山形大小白川キャンパスの学位記授与式が25日、山形市のやまぎん県民ホールで行われた。新型コロナウイルスが世界的に流行し始めた2020年4月に入学し、未知の困難を乗り越えてきた学生が門出を祝った。
式辞で玉手英利学長は、コロナ禍に立ち向かった経験は必ず今後に生かされるとし、「社会の大きな変化に対して受け身になるのではなく、常に自分自身で、社会が向かうべき未来を考え続けてほしい」と呼びかけた。
人文社会科学部4年笹原夏鈴(かりん)さん(22)=東根市=は2年次までオンライン中心の授業で同級生とも会えない中、教員らのサポートで研究を続け、本県の方言をテーマに卒論をまとめたという。今後は本県に残り、国家公務員としてハローワークに勤務する。「地域で働く人たちの力になりたい」と笑顔を見せた。
同キャンパスの23年度卒業生は大学院を含め約800人。