「バカヤロウ」会見の二階氏「不出馬で処分見送り」自民の姿勢に批判殺到「裏金問題がチャラになるなんて」

3月25日、記者会見に臨む自民党の二階俊博元幹事長

3月25日、自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件をめぐり、二階俊博元幹事長が次期衆院選への不出馬を表明したことを受け、自民党は二階氏に対する党の処分を見送る検討に入った。同日、毎日新聞が報じた。

だが、二階氏の政治団体の不記載額は3526万円。幹事長時代の5年間で、党から50億円もの政策活動費を受け取っていた問題も残っている。

お笑いコンビ・ロンドンブーツ1号2号の田村淳は同日、自身のXにこう書きこんだ。

《二階さんが次の選挙に出ないことと、裏金問題の説明責任を果たすことはごっちゃにして考えない方が良いと思うんだよなぁ にしても二階氏の付添有りの記者会見と記者さんへの悪態が気になってすぐにでも辞めて欲しいと思ったよ》

同日の二階氏の会見には、側近の林幹雄元幹事長代理が同伴。林氏がほとんどの質問に対し、代理で回答するなか、衆院選不出馬の理由が裏金問題なのか、年齢なのかを尋ねた記者に対して、二階氏は「お前もその年、くるんだよ。バカヤロウ」と言い放ち、物議を醸している。

思い出されるのが、衆院選の選挙特番での爆笑問題・太田光とのバトルだ。

2021年10月31日、『選挙の日2021 太田光と問う!私たちのミライ』(TBS系)で二階氏と初対面となった太田は、「初めまして、太田です」とあいさつ。太田の声が聞こえなかったのか、言葉を返さない二階氏に太田が「人相が悪いんですけど、怒ってますか」とジョークを飛ばすと、二階氏も「君より、もうちっとマシだよ」と切り返した。

さらに太田が「二階さんはいつまで政治家、続けるつもりですか?」と問うと、二階氏は「それは選挙民のみなさんが決めることであって、君が決めることじゃない」と回答。「だいたいね、今日、当選したばっかりで、いつまで政治やるんですかって、失礼だよ!」と語気荒く返した。

しかし、太田はこれにも「失礼じゃないよ。当然、国民の権利じゃん。そんなの聞くのは」とあっさり切り返し、二階氏が「権利ではあるけれど」と言いかけたところで、中継は時間切れとなった。

それから3年後の二階氏の次期衆院選不出馬会見。Xでは、《二階氏の処分見送り検討》が一時トレンド入り。批判的な声が多くあがった。

《「衆院選不出馬」と「処分」は別問題ですが。不出馬によって「禊が済んだ」事にはなりませんよ》

《待て待て、次期衆院選の不出馬を表明し事実上の引退を表明したからといって裏金問題がチャラになるなんてあり得ませんよ》

《結局処分なんて何もする気がないのが自民党》

自民党が二階氏の処分を見送れば、二階氏の「バカヤロウ」会見への怒りは自民党に向きかねない。

© 株式会社光文社