「大谷翔平の発言がまた新たな憶測の波を引き起こす」賭博騒動にド軍メディアも大きな関心「しかし、この状況は解決には程遠い」

ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平が現地3月25日、水原一平氏の賭博問題について心境を明らかにした。大谷自身はスポーツ賭博をした経験はないとしたうえで、誰かに頼んだことも、ブックメーカーに送金を依頼したこともないと断言。水原氏がスポーツ賭博を行なっていたことは知らなかったと語った。

また、大谷は「彼が借金をしていることも知りませんでした。借金返済に同意していませんし、ブックメーカーに送金してくれと頼んだことも、許可したことももちろんないです」とも語り、韓国のホテルで水原氏からギャンブル依存症を打ち明けられたという。「結論から言うと、彼が僕の口座からお金を盗んで、みんなに嘘をついていた」。

さらに、「正直、ショックという言葉が正しいとは思わないです。それ以上の、うまく言葉では表わせないような感覚で1週間過ごしてきました」と動揺していた心境も明かし、最後に「気持ちを切り替えるのは難しいですが、シーズンに向けてスタートしたい。これがお話できるすべて。お話できてよかったと思っている」と、元通訳の賭博問題に区切りをつけた。

それでも賭博問題に対するメディアの疑問は完全に拭えたとは言えない。ドジャース専門メディア『Dodgers Way』もそのひとつだった。
大谷の会見を取り上げた記事で、「これまで大谷は私たちを驚かせてきたし、それはこれからもそうだ。大谷は11分にわたって水原氏が解雇にいたった経緯を語った。内容をひとことで表わすなら、“彼は私の口座からお金を盗み、そして嘘をついた”ということになる」と伝えた一方で、こうも記している。

「声明の締めくくりとして大谷はあらためて自身の無実を主張し、珍しく自身の感情と受けた衝撃の大きさを語った。しかし、問題解決からほど遠い。捜査の進展とともに、大谷の発言が新たな憶測を引き起こすのは間違いない」

水原氏がなぜ大谷の口座を利用できたのか、口座から大金が消えている事実になぜ気が付かなかったのかなど、この賭博問題にはまだ多くの疑問点が残されている。

構成●THE DIGEST編集部

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