中国BYD、23年第4四半期は18.6%増益 2年ぶりの低い伸び

[北京 26日 ロイター] - 中国の電気自動車(EV)大手、比亜迪(BYD)が26日発表した2023年第4・四半期決算は純利益が18.6%増の86億7000万元(12億ドル)と、22年第1・四半期以来の低い増益率となった。中国EV市場で価格競争が激化し、販売が失速した。

売上高は15.1%増の1800億4000万元。

23年通期の純利益は80.7%急増し、300億4000万元となった。

BYDは第4・四半期に米EV大手テスラからEV販売で世界首位の座を奪ったのに続き、今年に入ってさらに値下げ攻勢を強めている。25日にはEVセダン「Seal」の新モデルの最低販売価格を先代モデルより5.3%低く設定した。

ロイターの算出によると、BYDは昨年、中国販売全体の93%を占める13車種の価格を平均17%引き下げた。

しかし、一連の値引きで利益率低下は避けられないと、コンサルティング会社グローバルデータの中国市場予測責任者であるジョン・ツェン氏は指摘する。

ただ、同社の強力なコスト管理と高価格帯EVの輸出増により値引きの影響がほぼ相殺される可能性があると述べ、今年の輸出台数を30万─40万台と予想した。

同社の23年の輸出台数は24万台強に上り、世界販売の約8%を占めた。

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