磨いた技、関さん(米沢出身)最高賞 学生の「グルメピック全国大会」

内閣総理大臣賞受賞を近藤洋介市長に報告する関開誠さん=米沢市役所

 調理師学校の学生らが技術を競うコンクール「グルメピック全国大会」が先月22日、東京都で開かれ、米沢市出身の関開誠さん(20)=宮城調理製菓専門学校=が最高賞の内閣総理大臣賞を獲得し、26日、米沢市役所で近藤洋介市長に結果を報告した。5月末ごろからは京都府内の料亭で働くことが決まっており、「みんなが憧れる料理人になりたい」と胸を膨らませている。

 関さんは米沢中央高出身。高校時代は陸上競技円盤投げで全国高校総合体育大会にも出場した。家庭で料理を振る舞う父正樹さん(63)の影響を受け、「興味がある調理分野で手に職を付けたい」と同専門学校への進学を決めたという。

 同コンクールは毎年、全国調理師養成施設協会が開き、学生が身に付けた技術を披露する場となっている。日本料理、西洋料理、中国料理の各部門に分かれ、今年は地区大会を勝ち抜いた61人が出場した。

 関さんが出場した日本料理部門の課題は「小鯛の姿作り」「海老(えび)しんじょ 清(す)まし仕立て」の2品。制限時間内の調理で、技術や衛生管理、盛り付け、味をプロの料理人などが審査した。大きなミスがなく満足できる出来栄えだったといい、審査員からは「刺身の切り方やあしらい、しんじょの風味や食感がとても良かった」などと高い評価を受けた。

 米沢市役所で近藤市長と面会した関さんは「受賞はとてもうれしかったし安心した」と笑顔で振り返り、「受賞の重圧はあるが、また一から修行を頑張っていきたい」と目を輝かせた。

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