Netflix版「三体」、中国ネット民は不満?―中国メディア

中国の著名SF作家、劉慈欣(リウ・ツーシン)によるベストセラー小説を、大ヒットドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」のデビッド・ベニオフとD・B・ワイス、ドラマ「ザ・テラー」「トゥルーブラッド」などで知られるアレクサンダー・ウーが実写化したNetflixシリーズ「三体」の配信が21日に始まった。

これに関連し、中国メディアの環球時報は「外国メディアによると、Netflix版『三体』に中国のネット民は不満?」とする記事を掲載した。

記事はまず、同作について、記事執筆時点で、米批評サイトのロッテントマトでは批評家による肯定評価が75%、一般視聴者による肯定評価が69%であること、(中国ではアクセス規制によりVPNサービスを利用しない限りNetflixを視聴できないが)中国批評サイトの豆瓣(douban)では10点満点中6.7点であることを紹介した。

その上で、米CNNが同作について「キャスティングや視覚効果から、物語の設定やキャラクターの根本的な変更に至るまで、中国のネット民の怒りを引き起こした」と報じたことを取り上げた。

また米誌ザ・ハリウッド・リポーターが、Netflix版ではより多様な国際的なキャストが登場することについて、中国のネット上で「ポリティカル・コレクトネス(政治的正しさ)」に迎合した変更だと非難する声が上がったと報じたことも取り上げた。

さらに英ガーディアンが「中国の視聴者を二分している。SNS上では同作に関連するハッシュタグが22億3000万回読まれ、142万回議論された」とし、「(Netflix版は)平板かつ浅薄で、原作の深奥な概念を単純な視覚的スペクタクルに大まかに変換し、西洋の英雄主義のハリウッド物語を作っている」と非難する声や、国際的なキャストを起用したこと、主人公の性別を入れ替えたことを批判する声もあったと伝えたことも紹介した。(翻訳・編集/柳川)

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