天満屋女子陸上部・武冨豊監督が28年間の思いを語る「五輪に出すのは当たり前という雰囲気が肩に…」前田穂南選手「すごい監督」【岡山】

きのう(26日)退任を発表した、天満屋女子陸上競技部の武冨豊監督が、岡山市内で会見を行いました。監督として多くのオリンピアンを輩出してきた28年間と今後への思いを語りました。

(武冨監督)
「たくさんの方たちのご支援があって28年も務められたのかなと」

武冨豊監督は、現在70歳。天満屋女子陸上競技部が発足した、1992年にヘッドコーチとしてチームに加わりました。その後、監督に就任すると山口衛里さんや坂本直子さん、前田穂南選手など、通算6大会に五輪代表を輩出。天満屋を西の名門に押し上げました。輝かしい結果を残した一方、会見では長年、抱え続けていた重圧も口にしました。

(武冨豊監督)
「五輪に出すのは天満屋は当たり前という雰囲気になりつつあったのが肩にのしかかってくるような感じもあった」

しかし、監督としてパリ五輪への切符を掴み取り、日本新記録を樹立した前田穂南選手を育て上げました。前田選手にとっても武冨監督は特別な存在です。

(前田穂南選手)
「武冨監督はひとりひとり選手に合った練習メニューをくみ上げてくれて練習の調整や持っていき方がすごいなと」

ひとりひとりに寄り添う指導。そのDNAを受け継ぐのは現ヘッドコーチの山口衛里さんです。武冨監督のもと2000年のシドニー五輪で7位入賞を果たすなどした経験を活かしたいと話します。

(山口衛里新監督)「自分がこのチームでやってきたことを選手にも伝えていきながら1人でも多くの日の丸をつける選手の育成・チームのレベルアップをしていきたい」

来月から武冨監督はマラソンの専任コーチに就任。山口新監督とともにパリ五輪に向けた取り組みも行いたいと話します。

(武冨豊監督)
「現場で選手と一緒に走ったりいろいろ喋りながら今後の夢を語ったり‥最後、マラソンという競技と向かい合ってやってみたいなと」

新体制の始動は来月(4月)1日からです。

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