シンガーソングライター・原田真二 「世界の現状もっと知って」 平和訴えるライブ活動の意味とは

写真左から、春名優輝アナウンサー(ラジオ関西)、シンガーソングライター原田真二、近藤夏子

広島県出身のシンガーソングライター・原田真二が、ラジオ番組に出演。平和に対する思いや、精力的に行っている平和を訴えるライブ活動について語った。

【写真】自身のテーマ「愛と平和」について語る、シンガーソングライター・原田真二

【春名優輝アナウンサー(以下:春名)】 原田さんは、広島市ご出身ということもあり、日本を代表するメロディーメーカーとしての活動を続けながら、多くのチャリティーイベントで「愛と平和」のメッセージを発信されているんですよね。

【原田真二(以下:原田)】 そうですね。それはもうデビュー時からの目的ですね。聴いた方々に優しい気持ちになってもらえるので、それ(メッセージを発信すること)が平和な世界を構築することにつながるだろうと思っているんですよ。

【近藤夏子(以下:近藤)】 実は私も、昨年5月に開催された「広島ワールドピースコンサート」に参加させていただいたんです。原爆ドームの前で歌わせていただいたことは、私のアーティスト人生のなかでもすごく大切で貴重な時間になりました。素晴らしいイベントでしたよね。

【原田】 そう言っていただけると本当にありがたいですね。近藤さんをはじめ、本当に多くのアーティストに来ていただいて、とにかく、ロシアによるウクライナへの無謀な暴挙を「ただちに止めろ」というメッセージを出したんですよね。広島と長崎もそうなのですが、唯一の被爆国である日本がその発信をしていかなければならないのに非常に少なすぎますよ。それがどうかしているなと思って。

いまもなお、普通に人が殺されている状況があるということを多くの方に知ってほしいんです。戦争ではないですよ。これは単なる虐殺行為です。パレスチナのガザ地区も同じような状況ですが、世界の現状をもうちょっと分かってほしいんです。ウクライナにしてもガザにしても、検索の回数が極端に減っているんですよ。「みなさんもうちょっと関心を持ちましょうよ?」と思うんです。

【近藤】 ちょっとドキッとしました。興味がないとはもちろん言わないですけど、「遠いところで起こっている」という意識がどこかにあって。自分の日々の生活に必死になりすぎて、そっちまで気が回っていないな、と……。

【原田】 それが現状だと思うんですよ。だからこそ、こうやって発信しているわけですよね。唯一の被爆国である日本には、世界に発信する義務もあるし、権利もあるし、国連にもいちばん影響を与えられる立場じゃないかと思うんですよ。日本人のアーティストとして、「愛と平和」というのがずっと僕のテーマでもあるし、発信していきたい。だから、近藤さんも協力してください!

【近藤】 もちろんです! 原田さんが話してくださったような大きなメッセージのあるライブではあるのですが、それと同時にとにかく音楽を楽しむことを大事にしているイベントなので、自分自身も楽しみながら参加させていただいています。

【原田】 もちろん、それがいちばん大事! 音楽は楽しまないとね!

【春名】 原田さんは精力的にライブやイベントを開催されていて、すごくお忙しそうですが。

【近藤】 そうですよね。原田さんはほんとにタフだから、連日ライブされていますよね。

【原田】 1月1日に能登半島地震がありましたから、今年は特に復興支援ライブを頻繁に行っているんですよ。先日も被災地にお邪魔したんですけど、七尾市(石川県)の避難所で広島のお好み焼きを120人分焼きましたね。震災以降は土日のほとんどを復興支援などのライブに使っているので、ほんとギチギチ(のスケジュール)ですよ(笑)。

【近藤】 そんなに休みなく活動されて疲れないですか?

【原田】 いや〜、疲れますよ。でもやっぱり手応えというか、逆にエネルギーをもらうことが多いですよね。お客さんからもですし、被災者の皆さんが頑張っているところを見るとこっちが元気になりますからね。

【近藤】 思っていてもなかなか動けていない私からすると、行動に移せるということは尊敬ですよ。

【原田】 いろいろな形があると思うので、それぞれにできることをやっていけばいいと思うんですよ。僕は僕のスタイルで、本当にちょっとメッセージを発信するだけですけど、それが大きな力になるから。「寄り添っている」ということを発信していきたいですね。

※ラジオ関西『Clip月曜日』2024年3月18日放送回より

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