危険物取扱者試験 小4で全6資格取得 射水・大島小の小林君 夢はロケット制作

危険物取扱者試験乙種全資格を取得した小林君=富山市の県防災センター

  ●児童で全資格珍しく

 射水市大島小4年の小林悠弥君(10)が、国家資格の危険物取扱者試験乙種第1~6類の全資格を取得した。消防試験研究センター県支部によると、小学生で全資格を取得するのは珍しいという。ロケットを作ることが将来の夢という小林君は「燃料の勉強ができた。夢に近づいてうれしい」と声を弾ませた。

 28日は富山市の県防災センターで表彰式が行われ、小林君は下林広志県支部長から表彰状を受け取った。

 危険物取扱者試験は甲、乙、丙の3種がある。乙種はガソリンやダイナマイトなど取り扱う燃料によって6種類に分けられ、受験資格は設けられていない。

 小林君はロケットのことを調べるうちに試験を知り、燃料について幅広い知識を身に付けたいと考え、挑戦することを決めた。父の幹央さん(43)も「応援しよう」と一緒に受験することにし、昨年8月から親子で勉強を始めた。

  ●父と一緒に合格

 教科書と問題集を購入し、毎日1~2時間ほど勉強した。難しい法令や物理や化学の専門用語に苦戦したが、幹央さんに質問したり、ユーチューブの実験動画を見たりして知識を習得した。昨年10月~今年3月に全6種の試験を受け、全て一発で合格した。

 小林君は「新しいことを学ぶことが楽しかった。合格できて自信になった」と笑顔で振り返った。今後は全ての危険物を取り扱える甲種の資格取得を目指すとし「夢を実現できるよう頑張りたい」と話した。

 小林君と一緒に乙種全6種に合格した幹央さんは「父の面目を何とか保てた。これからも応援してあげたい」と話した。

© 株式会社北國新聞社