救命救急、医師ら駆けつけるドクターカー 大船渡病院が4月導入

 

 岩手県立大船渡病院(中野達也院長)は4月、交通事故や病気で119番通報があった際に、必要に応じて医師や看護師が患者の元に駆けつけるドクターカーを導入する。救急隊と連携して運用し、現場や近くの指定場所で措置。医師による治療開始が20~40分早まると見込む。ドクターヘリの運航が難しい場合も想定し、救命率向上へ体制を整える。

 同病院の災害派遣医療チーム(DMAT)の車両に、治療に必要な各種薬剤を積み込んで使用する。患者の搬送は行わない「ラピッド・ドクターカー」として運用し、緊急走行が可能。救命救急医と看護師、運転手の1チーム3人を基本とし、救急救命士が運転手を兼ねたり同乗する場合もある。同病院によると、救急隊と連携した運用は県内で初めて。

 出動は大船渡消防本部が要請。事故や病気などで▽呼吸困難▽脈が弱い▽車外放出▽5メートル以上の高さから落下-などのキーワードが入った救急通報を受け、救急車出動の指令と同時にドクターカーを要請する。

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