小林製薬「紅こうじ」サプリ 島根県在住50代女性が一時入院

島根県庁=松江市殿町

 紅こうじを使った小林製薬のサプリメントを摂取した人が健康被害を訴えている問題で、島根県は29日、1年以上摂食した県内の50代女性が、体調不良を訴えて一時入院したと明らかにした。このほかにも健康被害に関する相談が1件寄せられている。

 県薬事衛生課によると、女性は大阪市が回収命令の対象としている「紅麹(べにこうじ)コレステヘルプ」を13カ月間にわたり摂取。尿のにごりや倦怠(けんたい)感、発熱、腹痛などを訴え、1月下旬に病院を受診し、11日間入院した。現在は回復し、退院しているという。

 もう1件は、情報提供の同意が取れていないため、現時点で公表しないとしているが、同じ紅麹コレステヘルプを摂取したという。

 2件とも現時点で製品摂取と症状との因果関係は不明という。2件はいずれも27日に県内の保健所に相談があった。

 このほか「他社の紅こうじ製品は大丈夫か」「どのような検査ができるのか」といった健康被害以外の相談も4件あった。

 また、県内企業が該当食品を使っているとの報告は29日時点でないとしている。

 県は今後、県内7保健所に寄せられた相談内容と件数の公表▽県内ドラッグストアで該当商品が撤去されているかどうかの確認▽健康被害を訴える患者を医療機関が把握した場合、保健所への情報提供の依頼|などの対応を取る。

 県薬事衛生課の西浩幸課長は「製品を摂取し、体に不安や異常がある場合は、速やかに医療機関を受診してほしい」と呼びかけた。

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