マグロ遊漁釣りも管理強化/水産庁4月から

 水産庁は4月から、遊漁(レジャー)のクロマグロの釣りに対し管理を強化する。30キロ以上の大型魚は、陸揚げした日から報告までの日数を現行より2日短い「3日以内」に短縮する。違反行為には、行政処分に当たる農林水産大臣名の命令をすぐに発出し、罰則までの期間を迅速化する。

 現行の制度では報告期間を「5日以内」としている。違反者には、1度目に指導文書を出した後、2度目の違反を確認した時点で命令を発出していた。従わない人には1年以下の懲役または50万円以下の罰金を科す。太平洋クロマグロは国際的に資源管理が進められている。漁業者による漁業では、都道府県ごとに漁獲枠を設定。同庁は大間産マグロ漁獲量無報告事件を受けて、対策や罰則を強化している。資源管理を一体的に進めるため、2021年に始まった遊漁の管理規制も強化する。

 釣り上げることができる大型魚は引き続き1人1日1匹までに制限する。陸揚げから3日以内にマグロの重量や海域を同庁に報告する必要がある。30キロ未満の小型魚は釣りを禁じており、釣れた場合はすぐに海に戻さなければならない。

 24年度の採捕量は計40トン。4~5月は5トン、6、7月はそれぞれ7トンと期間ごとに枠を設定し、上限を超える可能性が出てきた際は禁止期間を設ける。23年度の採捕実績は計37.3トンだった。

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