ソフト麺に続き…小中学校給食からパン消える 新年度から福井県の福井市、当面は米飯のみ

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 福井県福井市の小中学校の給食で新年度から、パンの定期的な提供がなくなることが3月29日までに分かった。市教委によるとこれまで週1回ほど献立に組み込んでいたが、給食パン事業から撤退する業者が出たことから供給が難しくなった。不定期の提供を目指しているがめどは立たず、当面は米飯の給食のみとなる見込み。

 福井市にはこれまで、県パン協同組合を通じ同市と鯖江市の計4業者がパンを納入してきた。市保健給食課によると昨年夏ごろ、県学校給食会から一部業者が撤退するためパンの供給が困難になると通知があった。同給食会が業者に聞き取ったところ、機器の老朽化などが理由。県内市町の小中学校の給食で、現時点でパンを定期供給できないのは福井市だけとなる。

 給食は児童生徒と教職員含め約2万1千食。冷凍パンを検討したが提供時間などの兼ね合いから断念した。市ではメニューの多様性を確保する観点から不定期のパン提供を模索しているが、現時点でめどは立っていない。同市では人気メニューのソフト麺も業者の撤退により、2022年度を最後に提供できなくなっている。

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 県学校給食会によると、パンの価格は材料費の上昇に合わせ年1回見直している。小、中学校によりパンのサイズは異なるが23年度の価格は1個当たり47~62円。新年度は3円ほど値上げされる。

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