通園バス置き去り死亡事件 事故検証委が牧之原市に報告書提出「子どもの命を預かる安全管理の意識が欠落」=静岡県

2022年、静岡県牧之原市の認定こども園で、当時3歳の園児が通園バスに置き去りにされ、重度の熱中症で死亡した事件で、事故検証委員会は3月29日、再発防止策などをまとめた報告書を市に提出しました。

【動画】通園バス置き去り死亡事件 事故検証委が牧之原市に報告書提出「子どもの命を預かる安全管理の意識が欠落」=静岡県

2022年9月、牧之原市の「川崎幼稚園」で、当時3歳だった河本千奈ちゃんが通園バスに置き去りにされ、重度の熱中症で死亡しました。

牧之原市が設置した事故検証委員会は、医師や弁護士ら5人の委員が、2023年2月から会議を重ね、関係者へのヒアリングや現地調査を行ってきました。

3月29日、牧之原市に提出された報告書では、事件当日に通園バスを運転して、千奈ちゃんを車内に置き去りにした当時の園長(74)について、通園バスを運行する上での注意点や確認手順を承知しておらず、マニュアル化もされていなかったこと、2021年に福岡県で発生した同様の置き去り死事件後も、業務の見直しを行わなかったことなど、子どもの命を預かる安全管理の意識が欠落していたなどと批判しました。

また、再発防止に向けた提言として、外部の専門家の意見を取り入れること、ICTの活用、自治体の指導監査の強化など7項目をあげました。

牧之原市は今後、提出された報告書をホームページで公開する予定です。

© 静岡放送株式会社