淡い黄色に斜面を染め上げ 兵庫・宍粟の一宮 ミツマタ、4月上旬まで見頃

薄暗い杉林で見頃を迎えたミツマタの花=宍粟市一宮町東河内

 兵庫県宍粟市一宮町東河内の杉林で、ミツマタの花が見頃を迎えた。県道沿いの急斜面を薄黄色の花が埋め尽くし、甘い香りを振りまいている。4月上旬まで楽しめるという。(辰巳直之)

 ジンチョウゲ科の落葉低木。名前の通り枝が3本に分かれ、小さな花が手まりのような房になって咲く。樹皮は古くから和紙や紙幣の原料として用いられる。

 群生地は約1.6ヘクタールに広がる。「本谷(ほんだに)のミツマタ」として知られ、県が認定した「西播磨花の郷(さと)」の一つに数えられる。

 しそう森林王国観光協会によると、今年は3月中旬に咲き始めた。周辺では同20日ごろに積雪があるなど冷え込み、開花が停滞していたが、間もなく満開を迎えそうだという。

 写真撮影に訪れた姫路市の女性(60)は「広範囲に咲いていてきれい。杉林にもやが出たり日差しが差し込んだり、いろんな風景を見られて良かった」と話し、熱心にシャッターを切っていた。

 同観光協会TEL0790.64.0923(月曜定休)

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