特別支援学級の児童の増加に伴い、増築工事を行っていた基山小で27日、新校舎の落成式があった。関係者約20人が、新たな学びやの完成を祝った。
同小は近年、児童が増加しており、2013~17年度は600人を切っていたが、23年度は749人、来年度はさらに増加する見込みだという。それに伴って特別支援学級の児童も増加傾向で、これまでは図工室や会議室を教室代わりにしていた。来年度の特別支援学級は12学級から14学級に増える。
新校舎は2階建てで、延べ床面積570平方メートル。1階に4教室を整備し、2階は多目的室として活用する。2階の多目的室は、今後の児童の増加にも対応できるよう、4教室分に分割できるようになっている。工事費は32年までの10年間で維持管理費を含めて1億9690万円。
新校舎の整備には、1957(昭和32)年に基山町に新設された特別支援学級の担任を務め、同小で22年間勤務した田中美智子さん(94)=福岡市=が3千万円を寄贈した。落成式で松田一也町長は「非常にありがたい。田中先生の思いをしっかり引き継ぎ、より良い校舎になれば」と話した。(井手一希)