PTAの役員決めは、立候補者がいないと最悪の雰囲気になりますよね? 筆者の息子の学校では、毎年役員決めのときにちょっとしたトラブルが起きます。このお話は筆者が体験した5年生の役員決めで起きたちょっと痛快なエピソードです。
ボスママ
息子のクラスの保護者には、ボス的存在のKさんがいます。
このKさんはちょっと厄介な人で、『自分より優れている』と感じた人を攻撃することが多いのです。
その理由もバカみたいなことで『自分よりも若い』『子どもが自分の子どもよりも優秀』『自分の家よりも良い車に乗っている』『持っている物が高価そう』など……。
何かと理由をつけてはマウントを取ったり、嫌がらせをしたりするので、私は少し距離を置いたお付き合いをしていました。
PTA役員
5年生になった年の保護者会で、PTAの本部役員を決めることになりました。
4年生までのクラス役員ではなく本部の役員なので、会長・副会長などの要職を担わなければいけないのです。
KさんはPTAの役員は絶対にやりたくないようで、過去にも取り巻きのママ友たちにさんざんやらせてきたのですが、今回も他に役員をやっていない人を探して、何とか自分は逃れようとしていました。
策略
Kさんは自分に矛先が向かないよう、ギャルっぽさが残るJ子さんとH美さんを標的にしていました。
「J子さんとH美さんは、お仕事していないんでしょ? 私は仕事もあるし、時間が取れないから引き受けても迷惑かけるだけだと思うのよ。」
「まだ若いんだし、家にいたって大したことしてないんだろうから、PTAの仕事もできるんじゃない?」
聞いていた私たちは心底呆れました。
PTAの役員に年齢は関係ないし、今までの役員さんの中には仕事をしている人もたくさんいたからです。
自分は忙しいんだということをアピールして、J子さんとH美さんを何とか役員にしてしまおうという策略が見え見えでした。
思わぬ結果
Kさんの標的になっていることに気づいたJ子さんとH美さんは、反撃に出てくれました。
「いいですよ。役員やります。」とあっさり承諾したのです。
J子さんは「だって規則では今まで役員やってない人がやんなきゃいけないんでしょ? だったら私とH美さんとKさんだよね? 役員やりたくないからって、大勢の前でディスられてもねぇ。」と半分呆れ顔。
H美さんも「確かにうちらは仕事してないけど、あんな言われ方される覚えはないですよ。そんな風に思われてるKさんとは一緒にやりたくないから、J子さんと一緒にやります。」と快諾。
本部役員という責任ある立場を承知の上で引き受けてくれた2人には、大きな拍手が起こりました。
Kさんの立場は……
J子さんとH美さんは、Kさんが卑怯な手を使って役員逃れをしてきたことに腹を立てていたそうです。
その上、クラス全員の保護者がいる前で、暇だのなんだのと攻撃をされたことで、我慢がならなかったと言っていました。
確かにPTAの本部役員ともなると大変なことも多いため、やりたくないという思いもわかりますが、誰がどう見ても、今回のKさんの態度は目に余るものがありました。
役員決めの保護者会後、何度か学校行事でKさんを見かけましたが、今までのように取り巻きに囲まれていることはなくなっていました。
きっとKさんの本性に気付いて、離れていったんだろうなぁと思っています。
言葉は悪いですが『ざまあみろ』ですね。
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:RIE.K