赤ちゃんと気軽にお出かけを! 0歳児育てる世帯にコープ特製ギフト 神戸の児童館120館で無償配布

0歳児がいる世帯に贈るコープこうべのギフトセット。神戸市内のこどもっとひろば(児童館)で提供する

 神戸市と生活協同組合コープこうべ(東灘区)は、子育てしやすい環境づくりに向けた連携協定を締結し、0歳児を育てる世帯を対象にコープ特製のギフトセットを無償で贈ると発表した。市が子育て拠点に位置付ける児童館(愛称・こどもっとひろば)全120館で4月から配布を始める。市内の年間出生数約9千人のおよそ半数に当たる4千セットを用意する。(金 旻革)

 市によると、市内在住の0歳児の約8割が在宅での育児といい、その間、保護者は外部との交流が希薄化している可能性がある。食事や教育など育児の悩み、不安を抱くケースも少なくないという。

 ギフトセットの提供はコープ側の提案。子育て支援事業に力を入れ、妊娠中から子どもが1歳未満までは宅配サービスの利用料が無料のほか、親子向けイベントなども実施する。乳児連れでも外出するきっかけをつくろうと「はじめておでかけギフト」事業と銘打ち、ランチボックス(3個1セット)とミニサーモボトル(容量130ミリリットル)、お尻ふき2パックを贈る。

 市は2024年度から、児童館を子育て支援施設に位置付ける。小学生が利用する印象が強いが、新たな愛称を設けて0~18歳とその保護者の気軽な利用を促す。全館に保育士経験などがある「子育てチーフアドバイザー」を配置して子育て相談体制を強化するほか、乳幼児の親子向けプログラムを毎日企画していく。

 コープの岩山利久組合長理事は、3月27日に行われた市との共同会見で「ギフトには子育てする人々を孤立させない思いを込めた。住み慣れたまちで安心して暮らし続けてほしい」。久元喜造市長は「子育て支援の強化を図る中でありがたいプレゼントをいただいた。まずは1年をめどに続け、長く継続できたらと考えている」と話した。

 受け取りには母子健康手帳のほか、こども医療費受給者証など本人確認ができる書類を持参する。問い合わせは市総合コールセンターTEL0570.083.330(全日午前8時~午後9時)

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