新方式は「残念」 古江彩佳はノーボギー締めで次週得意のマッチプレーへ

古江彩佳はタフな最終ラウンドをボギーなしで終えた(撮影/田辺安啓(JJ))

◇米国女子◇フォード選手権 presented by KCC 最終日(31日)◇セヴィールG&CC (アリゾナ州)◇6734yd(パー72)

冷たい雨にも風にも負けず、古江彩佳は最終日をノーボギーで締めくくった。「3回くらいあった2、3mのバーディパットを入れられなかったのが、もったいなかった」と優勝争いには加われなかったものの、3バーディ「69」で通算15アンダー。笹生優花と並んで日本勢トップの13位で終え、次週“三度目の正直”がかかる大会に向かう。

3日目を終えて首位と3打差にいても、順位は16位。厳しい環境下での混線を古江はじっと耐えた。15mのパットがカップに消えた序盤3番でバーディを先行。11番でピン左から6mを沈めた。「水を含むと、当たる角度によって右にも左にもすごく曲がっていきやすい。コンタクトをすごく意識した」というショットでバーディを奪ったのは終盤17番(パー3)。第1打をピンそば1mにつけて3つ目にした。

前日は強い風と、この日は雨と格闘しながら、バーディを重ねることを求められた。「タフなコンディションの割にはスコアを伸ばさないといけないという、変な感覚だった(笑)。うまく一日、一日集中して良いラウンドができた」。今季5回目のトップ10入りは逃したが、2週続けて初日予選通過圏外での発進から巻き返す修正力が変わらず光る。

次週は得意の大会(撮影/田辺安啓(JJ))

次週は3日(水)開幕の「Tモバイル マッチプレー」(ネバダ州シャドークリークGC)。直近2年はいずれも決勝戦で涙をのみ、2位で終えた好相性の大会だ。ことしは試合形式が変わり、初日から3日間で54ホールのストロークプレー(36ホール終了時点でカットあり)を実施し、週末のマッチプレーには8人しか進めない。

新方式には「ちょっと残念」な思い。「でもやっぱり期待されている分、自分も期待したい。マッチプレーだから勢いよくいけるコース。ストロークだとどうなるのか。天気もちょっと寒いみたい。(昨年までは)ずっと暑い中でやっていたので、またそれも違った感覚」と変化に対応するつもりでいる。

畑岡奈紗は前週の予選落ちを経て上位でプレー(撮影/田辺安啓(JJ))

マッチプレーには他に畑岡奈紗、笹生優花、勝みなみ、渋野日向子、稲見萌寧がエントリー。畑岡は3年ぶりに出場する。この日は3バーディ、1ボギーの「71」で回り、13アンダーの26位。「今週はしっかり調整して、木、金曜日はすごくショットの感覚も良かった。徐々に良くなってきているなという感覚はある」と手ごたえをつかんだ。2021年のマッチプレーはグループリーグを突破した後、初戦でパティ・タバタナキット(タイ)に敗れた。「あの時に、ちょうどパティと回れたのがいいきっかけになった」思い出がある。

勝みなみは2015年に優勝した「日本女子アマチュア選手権」以来のマッチプレー。同大会は翌年から全日程でストローク戦に変更された。「女子アマもストローク戦から始まった。そのイメージで。マッチプレーは得意じゃなくて、運が良くて優勝できた。普通にゴルフをして楽しみたいと思います。とりあえず予選を通過したい」と意気込んだ。(アリゾナ州ギルバート/桂川洋一)

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