ことしもコウノトリが産卵 ひな誕生へ「マイホーム」づくりいそしむ 保全団体は「マナー守って待って」 広島・世羅町

国の特別天然記念物のコウノトリが2023年に引き続き、広島・世羅町で卵を産みました。つがいが協力して卵を大切に温めている様子が確認されています。

電柱の上に設けられた巣につがいのコウノトリが立っています。足輪の色から2023年、広島県内で初めて産卵したつがいと同じです。

1羽が絶えず、巣に滞在していることや、くちばしで卵を転がしている仕草をしていたことから、3月11日から14日の間で卵を産んだとみられています。

世羅町によりますと、ふ化には1か月ほどかかるため、4月中旬にはひなの姿が見えるということです。

巣を飛び立っていたコウノトリが何か口にくわえています。巣の材料です。保全団体によりますと、ひなが生まれるまでに家族を守るマイホームの「拡張工事」をしているということです。

コウノトリ保全地域協議会 竹内政彦 会長
「地域の人が見守っていただいていますから、ひなが無事に生まれて巣立てればいいなと思っています」

一方、コウノトリの観察には諸注意も…

コウノトリ保全地域協議会 竹内政彦 会長
「民家の近くの電柱に巣を作っていますから、観察される方は短時間で150メートル以上近づかないところで観察してほしい」

保全団体は「マナーを守って、ひなの元気な姿を待ってほしい」と呼びかけています。

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