岡山駅前のシンボル 1975年から半世紀「ピーコック噴水」が止まった日 近年はあのマンガの「聖地」としても話題に【岡山】

岡山市北区のJR岡山駅前の通称・ピーコック噴水は、おととい(3月31日)が最後の稼働でした。50年近くに渡って親しまれてきた噴水。大勢の人たちが最後の瞬間を見届けました。

(小林章子記者)
「長年親しまれてきたピーコック噴水。岡山駅前での最後の姿を記念撮影しようという人に囲まれています」

クジャクが羽を広げたかのような形の「ピーコック噴水」です。路面電車の乗り入れ整備事業に伴い、岡山駅前から撤去されることが決まっています。

おととい(31日)の稼働最終日。岡山県の内外から多くの人が訪れ、別れを惜しんでいました。

「なんか悲しい」

「最後だと思うと、もう1回見ておこうか思いまして」

「小さいときから岡山駅を利用していたので、降りてきたらこの噴水があって。周りの風景はだいぶ変わってるんですけどね」

ピーコック噴水は1975年、山陽新幹線の全線開通を祝う記念事業として作られました。

近年では岡山を舞台にしたあの人気コミックにも描かれていて、最後の日、ファンも集まっていました。

「漫画の『推し武道』の聖地で、マンガに出て来るアーティストがここでジャケット写真を撮った。寂しい気持ちでいっぱいです」

およそ半世紀、駅前を行き交う人たちを楽しませてきた噴水です。午後8時、ついに最後の時を迎えました。

(作業員)「はい止めまーす」

(噴水を管理してきた備商 上野雅史社長)
「本当に49年間、市民そして県外の皆さんに愛されて、こんな噴水も本当に珍しいんじゃないかなって思うぐらい、本当に感慨深いですね。我々も誇りに思っていますし、また次…新しい街になることを期待します」

静かにその役目を終えた岡山駅前のシンボルです。今後ピーコック噴水は、東区の環太平洋大学に移設され、水は出ませんがオブジェとして活用されることになっています。

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