衆院長崎3区補選 自民候補擁立を断念 野党は批判、投票率低下懸念

 自民党が衆院長崎3区補欠選挙への候補者擁立を見送る方針を決めた2日、既に擁立を決めている長崎県内野党の関係者からは、選択肢を与えない自民の対応への批判や、投票率の低下を懸念する声が聞かれた。
 山田勝彦氏(44)=衆院比例九州=を擁立する立憲民主党県連の山田朋子代表は、「『政治とカネ』の問題を問う選挙であり、県民に信を問いたかった。(候補者を立てず)選択肢を与えない自民の対応はどうかと思う」と冷ややかな視線を向けた。一方、有権者の関心が薄れる恐れがあるとして、選挙戦では「投票率を上げるような取り組みに力を入れたい」とした。
 「政権与党の崩壊が始まった」と話すのは、新人の井上翔一朗氏(40)が出馬する日本維新の会県総支部の山田博司幹事長。自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件で政治への関心が低下し、投票率も下がるとみる。企業や団体による献金やパーティー券購入の禁止など、「政治家自身の『身を切る改革』の実践を訴える。政治ではなく政策に関心を持ってもらいたい」と主張した。

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