元村さん大相撲入り 小学生全国大会で旋風、佐渡ケ嶽部屋へ

秀ノ山親方(左)と握手する元村康誠さん=武雄市北方町の七彩の湯

 武雄市北方町の元村康誠(こうせい)さん(15)が大相撲佐渡ケ嶽部屋に入門することになり3月31日、町内で壮行会が開かれた。所属する北方相撲クラブの関係者や同部屋の秀ノ山親方(元大関・琴奨菊)ら約70人が、小柄ながら小学生の全国大会で旋風を起こした元村さんの大相撲での活躍を祈った。

 小学2年で相撲を始めた元村さんは、小さい体ながら北方相撲クラブの厳しい練習で力を付け各種大会で活躍。同4年の2019年2月、両国国技館で開かれた全国大会「白鵬杯」で、体重が2倍を超える相手に食らいついて勝利した40秒の一番は「ちびっこ相撲史に残る」と絶賛された。

 壮行会で元村さんは「一生懸命に稽古して皆さんの期待に応えたい。ここまで育ててくれた両親の恩にも報いたい」と抱負を述べた。身長161センチ、体重70キロの元村さんについて秀ノ山親方は「3年後を見据えてしっかり体を鍛える。小さな体が武器になるような力士に育てたい」と期待を込めた。

 来賓の小松政市長は「市報で対談した時、両親に感謝すると言った言葉が印象的。地元が沸き上がるような活躍を期待する」とエールを送った。父・康雪さん(53)と母・美幸さん(49)は「15歳で送り出すことに不安はあるが、本人の気持ちを尊重する。がんばってくれると思う」と息子の姿を見守った。

 元村さんは19日に運動能力テストを行い、5月場所の新弟子検査を経て正式に力士となる。(澤登滋)

  

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