米加州、ファストフード店の最低時給20ドルに オーナーは不安視

Nathan Frandino Dylan Bouscher

[サンノゼ/ヘイワード 2日 ロイター] - 米カリフォルニア州で1日、ファストフード店で働く従業員の最低賃金が時給20ドルに引き上げられた。約50万人いる従業員の間では生活費の助けになると歓迎する声が聞かれる一方、中小フランチャイズオーナーの一部は将来への不安を口にした。

最低賃金引き上げは全米60カ所以上に店舗を展開するチェーンに適用される。ニューサム知事が昨年9月に関連法案に署名した。知事は、州経済をより包摂的なものにすることが狙いの一つと述べた。

栄養価が高い「スーパーフード」を提供する「バイタリティー・ボウルズ」のフランチャイズ2店舗を経営するブライアン・ホムさんは、賃上げを誰もが望むが事業の運営コストを考えると「うまくいかない」と嘆く。

最低賃金引き上げを受けてホムさんは5─10%の値上げを行った。営業時間はまだ短縮していないが2店舗の人員水準が適正か検証していると述べた。

最低賃金引き上げが労働時間や雇用の減少につながるとの研究結果が一部で示されている。ただ、労働者にとってプラス効果は大きいとの指摘もあり、経済への総合的な影響は明確ではない。

2022年の調査では同州のファストフード店従業員の平均時給が州の最低賃金である16ドルをわずかに上回る程度にとどまった。一方、ファストフード店以外のサービス部門労働者の平均時給は19ドル強だった。

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