お礼に卵を倍返し 400年続くユニークな風習 子授け祈願の日光・岩崎観世音で例大祭

子どもを授かりお礼に卵を返す夫婦

 【日光】子授けと安産の御利益があるとされる岩崎の岩崎観世音堂で3月31日、例大祭が行われた。

 毎年3月の最終日曜に行われる大祭では、子どもを授かりたい人が卵を1個もらって帰ると子宝に恵まれるという信仰と、子どもを授かった場合にお礼として卵を倍で返すユニークな風習があり、400年余り続いているという。

 卵400個とお神酒が用意される中、県内外から約千人が参拝。卵をもらって子授けを祈願する夫婦や卵を返して感謝を伝える家族連れの姿でにぎわった。

 宇都宮市の山口佐知子(やまぐちさちこ)(44)さんは夫(49)、10カ月の長男と卵を返しに訪れ、「友人に勧められて参拝した後、長男を授かり、お礼に来ました」と笑顔で話した。

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