「3番を打つには裏付けが欲しい」巨人元監督の堀内恒夫氏が阿部新監督率いる“新生巨人”の佐々木、浅野、中川の采配について言及!「まずは信用してやること」

巨人の元監督で野球評論家の堀内恒夫氏が4月3日、自身のブログを更新。3対4で敗れた2日の中日戦(バンテリンドーム)後、ニュース等でチェックした試合の感想を公開。阿部慎之助新監督率いる“新生巨人”の采配について自身の経験をもとに鋭く指摘した。

堀内氏は3日、自身のブログに「焦らず、どっしりと」と題した記事を更新。2日にバンテリンドームで行なわれた中日との試合について「出かけていて試合は観られなかったので(某ニュース記事)を読んで一言いきたい」と綴り、続けて「打順のことを」と記し、この日の打順について分析しはじめた。

ブログ記事内で同氏は「1番に佐々木(俊輔)がおらず3番に浅野(翔吾)が入っていた」と綴り、「まず佐々木を育てたいのか、若手で争わせたいのか」と采配の意図に言及した。

続けて巨人・佐々木俊輔について「オープン戦で打率.400打ったかもしれんが、遅かれ早かれ打てなくなるのは想定内のはず。また、巨人のスタメンオーダー左バッターが多いことも事実だ」と記しつつ、「でもね、左バッターが並ぶことはシーズン前から分かっていたこと。それは、外す理由にはならない。育てるならね」と指摘した。

さらに「開幕からスタメン起用したんだ『打てなくてもそう簡単には変えないよ』ベンチのその思いが伝われば、どっしりと構えて本人もそれなりにやれるはず」と綴ったうえで「まずは、信用してやる。それが育てることの1つに繋がるのではないのかな」と独自の育成論を語った。また「バッターは何ぼ打っても7割は失敗するんだから(笑)」とも記している。
この日、プロ初の「3番・中堅」で先発するも、3打数無安打で途中交代となった巨人・浅野翔吾については「相当荷が重すぎるのではないのかな」と綴り、浅野がキャンプやオープン戦で成績を残し、1軍入りを勝ち取ったことに触れた一方で「そういうタイミングではないはず」と3番での起用に異を唱えた。

さらに、こうした状況下の選手について「チーム内で順番をつけるわけさ。俺は、あいつよりも上だな、下だな」と思考するものだと記したうえで、「それを考慮してチームが納得できる起用をする。これもベンチが配慮する(べきことの)1つなんだ。チャレンジさせる。それは多いに結構。でも、3番を打つには裏付けが欲しい」と見解を示した。

理想の打順について「現段階では本人も楽に打てる下位打線がいいのでは」と分析し、今回の采配については「俺は丸(佳浩)を上手く使ったほうがいいと思うけどな」と言及した。

この日、5番手として登板した中川皓太については「彼が出てきて打たれて負けた試合が2試合続いてしまった」との現状を踏まえ、「今の中川は真っ直ぐとスライダーで単調になっている」と指摘。しかし「これで役割を変えられてしまうのか」と綴り、続けて「ここまでやってきてくれた実績があるから1回2回の失敗では、責められんだろう。俺はそう思うよ」と言及した。

最後に「まだ、シーズンは始まったばかり。いいスタートを切ったんだ。焦らず、どっしりと。頼みましたよ」と綴り、巨人へのエールでコラムを締めくくった。

構成●THE DIGEST編集部

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