廃棄途中の健診記録票など1914人分、運搬中のトラックから道路に散乱 情報流出はなし 群馬・桐生市「心からおわび」

 群馬県桐生市は3日、市が実施する健診「新わたらせ健康診査」の記録票と受診券1914人分を廃棄するため、3月22日午後にトラックで運んでいた際、書類の入った段ボール1箱が落下し、道路上で一時、書類が閲覧できる状態になっていたと発表した。市民から連絡を受け、23日午前に段ボールを回収した。現在まで情報流出や不正利用は確認されておらず、市は該当する市民に対して謝罪と説明の文書を送付した。

 市健康長寿課によると、廃棄しようとしていた書類は2020年度実施分のもので、記録票には住所や氏名、性別、電話番号、健診の結果などが記載されていた。

 保存文書の入れ替えに伴い、廃棄する書類を市清掃センターに運んでいた際、トラックから段ボール1箱が落下。同市相生町内の道路上に書類が落ちていると、23日午前に市民から市役所に連絡があり、現地に出向いた職員が段ボールを回収した。

 段ボールは一部やぶけており、書類が何枚か露出していた。職員が落下場所付近と運搬したルートを見回り、他に落とした書類がないことを確認した。トラックの荷台には落下防止のため布をかぶせていたという。

 市は監督責任として、当時の課長と係長を口頭注意した。再発防止策として、①積み込み時と荷降ろし時の箱数確認②荷台からの落下防止の徹底③安全確認のため後続車を付ける―といったルールを定めた。

 同課の担当者は「心よりおわび申し上げる。個人情報を含む資料の適正管理の徹底に努めたい」と陳謝した。

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