福島県立医大では3日に入学式が行われましたが、福島県内では今、医師不足が深刻な問題となっています。
2020年現在、県内には3892人の医師がいます。震災後におよそ3500人まで減少した時期と比べると、震災前の水準までは回復しました。
しかし、人口10万人あたりの医師の数は212.3人となっていて、これは全国42位の水準です。全国平均と比べても44.4人少なく、医師が足りない状況がわかります。
医師数は地域で偏り
地域別で見てみると、県北地方の1300人あまりに対し、震災の被災地である相双地方では171人。また、過疎化が進む会津地方では498人と、地域によって偏りが大きくなっています。
特に、産婦人科や救急科は深刻な状況で、福島県内の平均は、いずれも全国を下回り、相双地方はさらにそれよりも低い水準となっています。
特に原発事故の被災地では、安定的な医療体制の確保が帰還の前提となっていて、一刻も早い対策が求められています。