河川敷の「お城」で朝食 群馬・上野村で伝統行事「乙父のおひながゆ」

 群馬県上野村の伝統行事「乙父(おっち)のおひながゆ」が3日、同村の神流川河川敷で行われ、地元の小中学生11人が釜で炊いた出来たてのかゆを味わった=写真

 はんてんを着た子どもたちはこの日の朝から保護者と協力して、かゆやみそ汁を作った。「お城」と呼ばれる円形の石垣内にこたつを敷き、ひな人形を飾って子どもたちだけで朝食に臨んだ。今回が最後の参加という相馬明仁さん(上野中3年)は「みんなで作って、集まって食べると楽しい」と話していた。

 大昔、神流川に流されてきたお姫様にかゆを振る舞ったという伝説に由来した行事で、国の「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財」にも選ばれている。

© 株式会社上毛新聞社