小林製薬の「紅麹」を使ったサプリメントを摂取した人たちに健康被害が相次いでいる問題。意外な影響が現れています。
「紅麹」自体は着色料としても使われていますが、今回の問題で着色にも使える「ある野菜」が注目されつつあるんです…それは「ビーツ」。どのような野菜なのでしょうか?
今回大きな問題となっている「紅麹」。原材料以外にも「赤色系」の着色料として使用されることがあります。
そのため小林製薬製の紅麹を着色料に使っている酒や菓子など様々な商品で、健康被害がなくても自主回収を余儀なくされる事態となっているのです。
こうした中、鳥取県鳥取市にある、野菜などの生産・加工・販売を行っている中央ファームには先日、ある問い合わせがあったと言います。
中央ファーム 中山たまえ取締役
「ビーツパウダーをいただきたいという問い合わせがありました」
「ビーツパウダー」。
「ビーツ」とは欧米で一般的に食べられている鮮やかな赤紫色が特徴の栄養豊富な根菜で、これを乾燥させて粉末にしたのがビーツパウダーです。
問い合わせの内容は、「せんべいを着色するため、普段は紅麹を使っているが、心配なのでビーツパウダーを買いたい」というものでした。
中央ファーム 中山たまえ取締役
「ほんの少しで色が付くので、購入者には喜んでいただいていると思います。私たちは、かき餅とかに入れて使っています」
ビーツと言えば、鳥取市のブリリアントアソシエイツが販売するピンクのカレーやしょう油、麺などに使われ、鮮やかなピンク色を出すことでも知られています。
着色以外でもビーツ自体は様々な料理に使え、豊富な栄養素もさることながら糖分が多いのも特徴で、中央ファームのビーツは特に糖度が高いのが自慢です。
ただ、これまでは需要がさほど多くないため、県内で栽培している農家は少ないのが現状です。
中央ファーム 中山たまえ取締役
「栽培面積がうちは少ないので、個々でみなさんが作っていただいて、良さを知っていただくのがいいと思っています。作り方は簡単なので、いくらでも私たちの作っているのを見ていただければと思います」
期せずして注目を浴びることとなったビーツ。中山さんはこれを機にビーツの良さが広まればうれしいと話します。
中央ファーム 中山たまえ取締役
「色づけに使っていただくのに、自然の素材を使っていただくのが一番大事なことなので、広まっていただければありがたいと思います」