自身の価値と評価を高める一方の久保建英、各国メディアの「プレミアリーグが獲得可能なウインガー10傑」「ラ・リーガの若手選手トップ10」に堂々ランクイン!

ラ・リーガ第30節のアラベス戦、前半途中に右ハムストリングに違和感を訴えてピッチを退いたレアル・ソシエダの久保建英。チームのメディカルレポートによれば、軽症であることが明らかにされている。

今週末はコパ・デル・レイ決勝(アスレティック・ビルバオ対マジョルカ)が開催されるためラ・リーガは休みとなっており、次節アルメリア戦(4月14日)までには十分な時間があり、久保は無理をせず、慎重に治療と調整を進めているという。

目標とする来季の欧州カップ戦出場権獲得を成し遂げるためには、残りの試合をひとつも落とすことができないソシエダにとって、久保は攻撃面の生命線とも言え、欠くことのできない存在である。このようにクラブの中で高い価値を誇る22歳だが、それはラ・リーガ内にとどまらず、補強を狙う国外ビッグクラブにとっても同様であるようだ。

英国のサッカー専門メディア『Football365』は、今夏にプレミアリーグのアーセナル、マンチェスター・ユナイテッド、チェルシー、ニューカッスル、トッテナムといったビッグクラブが新たなウインガーを補強する可能性があると示唆し、「獲得可能なウインガー10傑」をランキング形式で選定したが、ここにも久保の名前は挙げられている。

「8位」にランクインした彼について、同メディアは寸評で「ソシエダの日本人ウインガーについては、あまり話題になっていないが、彼は非常に魅力的であり、しかもまだ22歳だ」と称賛するとともに、以下のようにその去就に関して言及した。
「ソシエダはレアル・マドリーから久保を獲得するのにほとんど金をかけることなく、逆に今後、ビッグクラブが彼に興味を持った時には大きな利益を得ることになるだろう。報道によれば、彼の移籍解除金は5100万ポンド(約98億円)と、この点でも非常に魅力的である」

「アーセナルはブカヨ・サカのバックアッパーを増やすことを検討し、リバプールはモハメド・サラーの後釜となれる選手として久保を考えているかもしれない。そしてマンUには、アントニーとジェイドン・サンチョに放出の可能性がある。というわけで、久保がプレミアリーグに新天地を求めるのは間違いないだろう」

このように、近い未来に世界最高峰リーグに参戦することになると展望し、その力を高く評価された久保だが、それは欧州メディアだけに限らず、先日はインドのスポーツ専門メディア『KHEL NOW』の「今季のラ・リーガにおける若手選手トップ10」という記事においても、やはり「8位」でランクインしている。

「才能あるウインガーであるこの若き日本人選手は、その優れたクロスと驚異的なドリブルの能力で知られている。若さにもかかわらず、彼はピッチ上で非常に成熟しており、今季はチャンピオンズ・リーグでも試合のペースを作り出し、攻撃の創造性でも、守備面でも貢献を果たした。その急速な台頭により、久保はラ・リーガで最も有望なタレントのひとりと見なされている」

チームの勝敗に直結する重要な存在として、今季は強行日程を強いられているソシエダにおいて、例年にないほどの稼働率でプレーを続けている久保。日本代表(アジアカップ)としてのハードなプレーも加わり、疲労や怪我にも苦しめられながら奮闘する日本の至宝は、しかし間違いなくその価値を高めており、そのプレー、移籍市場での動向と、あらゆる面で注目度は高まる一方だ。

構成●THE DIGEST編集部

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