2026年に介護福祉士科を廃止へ 鳥取・米子の医療福祉専門学校 定員40人に入学1桁…「申し訳ない」鳥取県西部で唯一の養成校

介護福祉士科を廃止するYMCA米子医療福祉専門学校=米子市錦海町3丁目

 YMCA米子医療福祉専門学校(米子市錦海町3丁目)が、2025年度の介護福祉士科(定員40人)の学生を募集せず、26年3月で同科を廃止する。少子化の影響や介護分野を志す学生の減少で近年、深刻な定員割れが続いていた。理学療法士科、作業療法士科は今後も継続する。

 介護福祉士を養成する専門学校は鳥取県西部で同校が唯一だった。同校によると、20~24年度の5年間は入学者が定員の半数に満たない状態が続き、23年度は7人、24年度は8人と1桁に落ち込んだという。

 2月末の理事会で募集停止の方針が決まり、3月18日に同校ホームページで告知した。本年度の入学生には既に募集停止を伝え今後、保護者ら関係者にも文書などで連絡する。

 介護福祉士科は94年の同校開設時から30年の歴史があり、卒業生は700人を超える。米子市内のほか松江、安来両市内の医療、福祉の現場でも卒業生が勤務している。

 同校の矢野正博事務長は「学生や地域の皆さんに多大な迷惑をおかけすることになり、大変申し訳ない。本年度の学生が卒業するまでサポートに努めたい」と話した。

© 山陰中央新報社