〈鹿児島県知事選〉「ドルフィンポートは世界に誇る一等地」 体育館整備事業見直し掲げ、米丸氏が立候補を正式表明

出馬会見で記者の質問に答える米丸麻希子氏=5日午前、鹿児島県庁

 元自民県議の米丸麻希子氏(48)=姶良市=は5日、鹿児島県庁で記者会見し、7月7日投開票の県知事選に無所属で立候補すると正式表明した。県が鹿児島港本港区ドルフィンポート(DP)跡地に計画する新総合体育館の事業見直しを最大の公約に掲げ、「世界に誇る一等地。多くの県民や観光客でにぎわう場所にしたい」と語った。

 DP跡への建設を「鹿児島が国際観光都市に発展する可能性を台無しにするものだ」と批判。新体育館の必要性は認めながらも、最大313億円に膨らんだ事業費を問題視し、「規模や機能、場所が本当に適切か見直す必要がある。全ての県民に自分事として考えてほしい」と訴えた。

 新体育館を都市公園である鴨池に集約すれば、DP跡よりも国の補助金を活用できると主張。8月末で閉店するイオン鹿児島鴨池店の跡地に整備できないか、「交渉したい」と述べた。

 子ども医療費の窓口負担ゼロ化や給食費の無償化、観光振興にも取り組むとし、マニフェスト(政策綱領)で詳細を示すとした。

 米丸氏は姶良市出身。鹿児島純心女子高校、亜細亜大学経営学部卒。2001年に東京のコンサルティング会社に入社し、英大学院で経営学修士(MBA)を取得。07年に帰郷し会社役員などを経て、19年県議選で初当選した。2期目途中の3月22日に離党・議員辞職した。

 知事選には、現職の塩田康一氏(58)が2期目を目指して立候補を表明している。

ボードを手に出馬への意欲を語る米丸麻希子氏=5日午前、鹿児島県庁

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