米ボルティモア港、新航路を4月末開設 全面再開は5月末

Daniel Trotta

[4日 ロイター] - 米陸軍工兵隊(USACE)は4日、橋崩落事故により閉鎖されていた東部メリーランド州ボルティモア港へ出入港する新たな航路を4月末までに開設すると発表した。同港は5月末までに全面的に再開する予定。

ボルティモア港は、3月26日に電力を喪失したコンテナ船がフランシス・スコット・キー・ブリッジの橋脚に衝突し、橋が崩落したことを受け閉鎖されていた。メリーランド州によると、同港は自動車、小型トラック、農業・建設機械の取扱量が全米で最も多い。

USACEは、同港湾に出入港する幅280フィート、水深35フィートの航路を4月末までに開設すると説明。これにより自動車や農業機械などを輸送する一部の船舶は航行できるようになる。

また5月末までには幅700フィート、水深50フィートの航路が開設され、同港は全面的に再開される見通しだ。

今週には、動けなくなったコンテナ船の両側に緊急船舶やタグボート向けの航路が開設されたが、水深が11フィート(3.35メートル)、14フィートに限られ、35フィートの水深を必要とする大型貨物船は航行できない。

バイデン政権は同港の再開へ向けた緊急資金として6000万ドルを提供。大統領は崩落した橋を完全に復興するための資金を議会に要請すると表明している。

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