【2024年問題】国が積荷の中継輸送地「コネクトパーキング」を岡山市内で事業化 国内で3か所目 輸送方法の転換目指す

運送業・建設業・医師といった3つの業種で時間外労働が規制される、いわゆる「2024年問題」です。国は1日、積荷の中継輸送地「コネクトパーキング」を岡山市内で事業化すると明らかにしました。国内で3か所目となるコネクトパーキングとは。今、全国で「輸送」方法の転換が始まっています。

国の事業化が決定したのは、国道2号沿いに整備が検討されていた「コネクトパーキング岡山・早島」です。

コネクトパーキングとは、トラックなど物流事業者の中継輸送を支援する拠点で、国が全国的に整備を進めています。

(岡山国道事務所 桐谷文昭副所長《当時》)
「岡山県はですね、中四国地方の交通の要衝=クロスポイント。中継輸送の普及促進。2024年問題を含め、諸問題の対策等を着実に進めるため」

物流業界に大きな影響を与える2024年問題。今月(4月)からトラックドライバーの時間外労働が年960時間に制限され、労働時間が短くなることで、輸送力の不足や物流の停滞が懸念されています。

そんな中、現在と同水準の物流を確保するため国が進めているのがコネクトパーキング事業です。

(SBS静岡放送 山本太朗記者)
「新東名浜松サービスエリア下り線の横にあるトラックの中継拠点。2024年問題を解決する一つの取り組みとして注目が高まっています」

2018年に初めて静岡県に整備されたもので、複数のドライバーが荷台の積み替えを行い、中継して荷物を輸送。従来なら車中泊を伴っていた長距離輸送をなくして日帰り勤務を可能にすることで、ドライバーの労働時間を減らそうというものです。国が目指すのは「長距離輸送」から「中継輸送」への転換です。

(岡山県トラック協会 宮長勇作専務理事)
「労働時間をいかに短縮するかという話の中で、中継輸送というのはそのなかで切り札だろう」

県内では、トラックが多く通行する国道2号と瀬戸中央道が交差する早島ICの付近(岡山市南区箕島)で整備を目指します。完成時期は未定ですが、今年度5千万円の予算を使い調査や施設設計を進めるということです。

(岡山国道事務所 桐谷文昭副所長⦅当時⦆)
「高速道路が東西南北につながっていますので、そういう点でも早島IC付近は適地で有効活用されることに期待しています」

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