チンドン富山に春届け 富山駅で初めて夜桜流し

華やかな衣装でにぎやかに演奏するチンドンマン=富山駅

 70回目の節目となる富山市の春の風物詩「全日本チンドンコンクール」(富山新聞社後援)が5日、市中心部を会場に開幕し、「幽玄チンドン夜桜流し」が富山駅や富山市桜木町周辺で行われた。能登半島地震の影響で会場が松川べりから駅に変更となり、観光客や帰宅途中の会社員らが、桜の木の下で演奏するチンドンマンの周りに人垣を作り、富山の春を満喫した。

 市によると、コンクールでチンドンマンが駅で演奏するのは、2015年の北陸新幹線開業後初めて。チンドンマン3チームが富山駅南北自由通路や北口、南口の駅前広場で演奏を披露した。駅前の商業施設「マルート」内も練り歩き、多くの人が後ろについて見物し、行列ができた。

 富山市の石元実さん(70)は「新幹線が敦賀まで延伸したこの機会に富山をアピールして、盛り上がってほしい」と話した。

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