ザゼンソウ、春告げる/南部町・法光寺

南部町の法光寺で見頃を迎えたザゼンソウ

 南部町の法光寺境内で、ザゼンソウが見頃を迎えた。紫色の苞から顔をのぞかせた黄色い花々が、名久井岳周辺に春の訪れを告げている。

 ザゼンソウはサトイモ科の多年草。仏炎苞(ぶつえんほう)の重なりが仏像の光背、中央部の花が座禅を組む僧侶の姿と重なることから、その名が付けられた。

 法光寺境内のザゼンソウは例年3月下旬が見頃だが、今年は雪の影響で遅れた。4月に入って日増しに強くなる木漏れ日が残雪を解かし、6株のうち1株の苞が4日に開いた。

 見頃は今月中旬までの見込み。法光寺の楢山武浩住職は「ザゼンソウは見ているだけでありがたく、これを楽しみに参拝する方も多い。20日の春まつりまで座禅を続けてくれれば」と願っていた。【全文】

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