川俣に桜の新名所を 復興や観光振興への願い込め 町民有志が50本植樹 福島県川俣町

古里の復興を願い苗木を植える関係者

 福島県川俣町の町民有志は東日本大震災と東京電力福島第1原発事故からの復興や観光振興への願いを込め、新たな桜の名所づくりに乗り出した。6日は町内鶴沢地区で植樹式が行われ、ソメイヨシノの苗木50本を植えた。出席者は「未来を担う子どもたちのため、誇りある古里をつくる」と誓う。

 川俣町は山木屋地区が一時、避難区域になるなど原発事故で影響を受けた。少子高齢化が課題となっており、町人口は2010(平成22)年が1万5569人だったが、2020(令和2)年は1万2170人まで減っている。こうした現状などを踏まえ、来訪者を増やし地域を盛り上げようと実施した。

 苗木は日本さくらの会から寄贈を受けた。

 式では台湾東部沖地震の発生を受け、台湾への応援メッセージを記した横断幕も披露された。

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