【桜紀行】ソメイヨシノ間もなく見頃 7日まで桜まつり 夜の森地区の桜並木(福島県富岡町)

雨の中、咲き競う夜の森公園北側の桜並木=6日午前

 福島県富岡町夜の森地区のソメイヨシノが花を咲かせ、間もなく見頃を迎える。6日、桜並木に囲まれた夜の森公園を14年ぶりにメイン会場にして「夜の森桜まつり」が始まった。7日まで。

 富岡町の主催。東京電力福島第1原発事故に伴う帰還困難区域内のうち、特定復興再生拠点区域(復興拠点)に指定された夜の森地区の避難指示が昨年4月に解除されてから1年を迎え、震災発生以前と同様に公園を会場にした。

 初日はあいにくの雨天だったが、約5千人の来場者が歌手の香西かおりさんらのステージや特産品販売などを楽しんだ。夜の森地区に住む遠藤一善実行委員長は「春になると地域住民は公園を『花場』と呼んで、花見に行った。多くの人が足を運び、普通の景色が戻ってきたことがとてもうれしい」と振り返った。

 公園周辺など桜並木のある道路は歩行者天国となった。来場者は「桜のトンネル」の下で、桜を眺めたり、写真撮影をしたりして春の風物詩を満喫した。

 7日は県内外のよさこい踊りの団体によるパフォーマンスや各種ゲストのステージなどを繰り広げる。

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